自閉症スペクトラム障害(ASD)の栄養療法 | ブレインケアクリニック

丸の内線「新宿御苑前」駅 1番出口より 徒歩1分

新宿区新宿2-1-2 白鳥ビル2階

TEL 03-4405-1899

Web予約

当日予約可能 お問合せ下さい

toggle navigationMENU

2024年07月12日  2024年07月12日

自閉症スペクトラム障害(ASD)の栄養療法

はじめに

自閉症スペクトラム障害(ASD)は、発達障害と呼ばれる疾患の一つで、社会的コミュニケーションや対人関係の困難さ、限定的で反復的な行動パターンが特徴です。その症状は個人によって大きく異なり、軽度から重度まで幅広いスペクトラムを示します。アスペルガー症候群(高機能自閉症)は、知的に問題がないASDです。

 

ASDと腸内細菌叢の関連性

最新の研究により、ASDの症状と腸内細菌叢(腸内細菌の多様性)に関連があることがわかってきました。実際、ASD患者さんの多くが幼い頃から偏食であったり、消化器系の問題を抱えていたりすることが多く、腸内細菌叢の異常とASDの症状が関連している可能性が示唆されます。

腸内細菌叢は、脳腸相関(脳と腸の状態が相互に影響し合うメカニズム)の調整、セロトニンなど神経の働きを調整する物質の産生、善玉菌が作り出す短鎖脂肪酸、炎症反応の調整、腸のバリア機能の変化などによって神経や脳の働きに影響を及ぼす可能性があり、実際にASDの方に対して以下のような腸内細菌叢を改善することを目標に食事指導を行うと、症状が軽減することがあります。

 

腸内細菌叢の改善アプローチ

ASDの症状改善を目指してビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を増やし、腸内細菌叢を整えるには、以下のような方法があります。
1.食物繊維の摂取量を増やす:善玉菌の餌になるためです。
2.発酵食品を定期的に摂取する:善玉菌そのものを食べ物から補給します。
3.魚を積極的に食べる:魚の油は神経の機能を高め、脳の働きに悪影響を与える炎症を減らします。
4.新鮮な野菜やきのこを摂取する:抗炎症作用がある栄養素が豊富です。
5.個人の状態に応じて、小麦や乳製品を除去する:日常的に小麦や乳製品を食べていると、腸内の炎症などを引き起こす可能性があります。

 

ASDの症状改善に役立つ主要な栄養素

ASDの症状改善のため、意識して摂取したい栄養素をご紹介します。
1.オメガ3脂肪酸(EPA、DHA):青魚に豊富に含まれています。
2.ビタミンD:日光浴、魚・きのこなどの摂取により増やすことができます。
3.ビタミンB群(特にB6):全粒穀物、豚肉、鶏肉などに含まれています。
4.マグネシウム:ナッツ類、種子、緑黄色野菜に多く含まれています。
5.亜鉛:牡蠣、赤身肉、種子類に豊富です。
6.鉄:赤身肉、レバー、卵などの動物性食品、ほうれん草などの緑黄色野菜に含まれています。
これらの栄養素を意識的に日々の食事に取り入れることで、腸内細菌叢の改善とASDの症状緩和につながる可能性があります。

 

最後に

ただし、個人によって症状や腸内細菌叢の状態は異なるため、より適切な栄養的アプローチを行うためには、当院で行われている「栄養解析」や「FIT22+GBPパネル」などの専門的な検査を実施する必要があります。
ASDの症状でお困りの方はお気軽にお問い合わせください。

医療法人社団TLC医療会 ブレインケアクリニック 心療内科/精神科
名誉院長 今野 裕之

プッシュ通知を

クリニック概要

医療法人社団TLC医療会 ブレインケアクリニック

  • 心療内科・精神科・内科
  • 〒160-0022 東京都新宿区新宿2-1-2
    白鳥ビル2階
  • 03-4405-1899
  • セキュリティ対策自己宣言
診療時間
10:00 - 13:00
9:30~

9:30~

9:30~

9:00~
15:00 - 19:00
14:00~18:00

14:00~

15:00~18:30

14:00~16:00
アクセス
丸の内線「新宿御苑前」駅 1番出口より 徒歩1分
都営新宿線・東京メトロ副都心線「新宿三丁目」駅より 徒歩8分
JR「新宿」駅 南口より 徒歩10分